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?6 月経教育から考える女性の健康とジェンダー

月経に対する認識が変われば
女性はもっと生き生きと
社会で活躍できる。

国際学部 国際学科

小國和子 教授

小國和子教授の研究分野は、文化人類学、インドネシア地域研究。10年ほど前から、月経に関する調査研究に関わり、現在はインドネシアと日本におけるさまざまな月経教育のあり方について研究を進めています。

社会課題

長い間タブー視されてきた月経。

 日本では、月経は「人に語るべきではないこと」というイメージがあります。生理用ナプキンの品質が向上し、女性の活動に支障を与えることは少なくなりましたが、「隠さないといけない」という意識は根強いようです。生理用品を買った時に、レジで紙袋に入れられるのも、月経は恥ずかしいことという認識の表れといえます。
 月経が長くタブー視されてきた根底には、月経の血を汚いとみなすことから生まれた禁忌(やってはいけないこと)の慣習があります。月経中の女性が隔離されたり、月経中の女性は鳥居をくぐってはいけないなど、さまざまな制約がありました。内容は異なりますが、そうした慣習は東南アジア、南アジア、ラテンアメリカ、アフリカなどの各国各地でもみられます。
 月経について学校や職場で語られる機会がないために、結果として女性の健康課題が適切に支援されない場面も多々あります。一人ひとり、生理周期も月経痛の重さも異なるため、生理痛が強い部下の辛さを、同性の上司すら理解できないなど、月経の多様さに対する認識はまだまだ不十分です。月経にまつわる健康課題を理解し、支援していくためにも、月経がオープンに語られる社会環境づくりが望まれます。

INTERVIEW

文化人類学の視点で月経衛生対処(MHM)を考える。

先生の専門は文化人類学だとお聞きしましたが、わかりやすく言うとどういう学問でしょうか。

小國

文化人類学は、実際に異文化の地に身をおいて、現地の生活を体験的に理解することを通じて、自分自身の当たり前を相対化する学問です。その地域の人々の主観に寄り添うような姿勢で異文化への理解を深めながら、観察する目を持ち続けることによって、異文化のことも自分のこともより深く理解できるようになっていきます。今とこれからの日本社会で求められる、多文化共生に向けて重要な視点を学ぶ学問だと考えています。

インドネシア農村中学3年生女子インタビュー
月経について研究するようになったのは、どういう経緯からですか。

小國

私はもともとインドネシアやカンボジアといった東南アジアの農村での国際協力現場での実務経験をベースに、村落部での生活向上、農村開発を専門として研究と実務に関わってきました。月経に関する調査研究に携わるようになったきっかけは、SDGsを背景に注目されるようになった「月経衛生対処(Menstrual Hygiene Management)」の世界各国の現場での実態を把握しようという共同研究に参加したことです。月経衛生対処(MHM)とは、月経に安全?衛生的に対処するために必要な条件や知識が備えられていることを指します。たとえば清潔な生理用品が使えることや、安心してそれを交換できる衛生的なトイレや十分な水、プライバシーが確保される空間があること、そして衛生的に使用済みの生理用品を捨てられることや、そういった様々なことについて、適切な知識を持った専門家に相談できることなども含まれます。
 そのとき、私はインドネシアの農村部で中学生の月経衛生対処の実態を調べましたが、国によって、月経教育の内容やあり方が違うことや、月経について考えたり話し合ったりすること自体が、その国や地域の文化におけるジェンダー関係や開発課題について考えることに直結すると感じました。なかでも初経の頃に行われる学校教育は、その後の長い人生で「月経」をどのように捉えていくかの出発点になっている、と強く思いました。

月経教育は、女子だけが学ぶもの?

初経の頃の教育が重要なのはどうしてでしょう。

小國

日本の小中学校では長い間「月経は女性の体のことだから、男子は知る必要がない」という前提で教育が行われてきました。「恥ずかしいこと」と考えられていたから、こっそり教えていた。そのことは結果的に、初経を迎えたばかりの思春期の女子たちが、自らの月経はネガティブなもの、煩わしいものという認識のスタート地点に立ってしまう一因となってきたように思います。家庭でも、「お祝い」の赤飯は炊くけれど、表立って人に言うことじゃない、という矛盾した扱いがされてきました。だから、男子は月経について全く知らないのが当たり前でした。

インドネシア農村部の中学校の保健室に貼られたポスター
その教育は今も変わらないのでしょうか。

小國

実際には学校ごとにやり方が異なりますが、今では男女同席で行われる機会もあるようです。小?中?高等学校の体育の保健領域で、月経の仕組みや初経の年齢、思春期の体の変化や生殖機能の成熟などが教えられています。ただ、月経周期を「定期的に経血が出る理由を説明する」知識として知ることと、それがいかに多様であり、その後閉経まで何十年もの間、日頃から心身の健康のバロメーターとなるものだと理解するのとでは、捉え方が異なってくるように思います。また、このように捉えれば、性別問わず知っておく必要性も伝えやすくなるのではないでしょうか。
 そこで私たちは今、小学生からの月経教育、あるいは大学生や社会人向けの月経教育としてどのような内容がふさわしいか、男性の研究者を交えて考えているところです。

インドネシアにおける月経教育とは。

先生が調査しているインドネシアの小中学校では、どのような月経教育が行われていますか。

小國

インドネシアでは、理科(自然科学、生物)の授業とイスラームの授業で月経について教えるコンテンツがあります。理科と宗教ですから、性別問わず一緒に学んでいます。学ぶ時期はおおよそ初経がくる小学校高学年から中学校で、日本の保健で扱う時期と変わりません。でも、性別問わず教室で一緒に教わる機会があることで、日本とは月経イメージの第一印象が少し違ってくるように思いました。また、インドネシアの8割以上の人口を占めるムスリムにとって、「月経中はモスク(イスラーム寺院)に入ってはいけない」など、いろいろな禁忌があります。たとえ人より早く、たとえば小学校4年生で初経が来たとしても、自分で対処の仕方を知り、禁忌を破らないよう気を付けないといけません。その結果として、扱いはどうあれ、日本よりもオープンに月経について話題に出る場が確実にあるといえます。

インドネシア農村部で売られている個包装の生理用ナプキン
なるほど。反対に、インドネシアの月経衛生対処(MHM)で何か課題に感じることはありますか。

小國

インドネシアの私の調査対象地域では、月経血が「汚い」と認識されていて、たとえ使い捨て生理用ナプキンでも「きれいに洗ってから」でないと捨てられないという話を耳にしています。このため、学校の短い休み時間では交換できず、一日中同じナプキンをつけたままでいることが常態化しているそうです。これは不衛生で、痒みにもつながり、健康の面からよくないですし、何より、そういう不便さを抱えていると、女児にとって、月経はマイナスのイメージでとらえられてしまうかもしれません。月経は、当事者にとって健康のバロメーターです。その点では、こっそり学ぶ日本も、洗わないと捨てられないインドネシアも、どちらにおいても、一人ひとり個人差がある月経の実態についてお互いに語り合える機会は未だ十分ではありません。

性別問わず、月経についてオープンに語れる社会へ。

これからの月経教育はどういう方向へ進むべきだとお考えですか。

小國

幸い今は、SDGsを背景とする世界的なMHM推進の動きがあり、また、日本の中でも「生理の貧困(※)」への着目を契機として月経を巡る情報量が増えています。経済的な理由で自由に生理用ナプキンを買えないといった、貧困課題への対処の必要性が高いことはもちろんですが、同時に、まずはこれがジェンダー課題であることを広く認識してほしいです。生理用品が女子トイレに整備されたり、月経の個人差についての理解が深まり、低用量ピルの活用に関する知識が普及したり、そしてできれば、私が専門とする文化人類学の立場から言えば、異なる国や地域の文化を背景とする月経をめぐる考え方や実践をお互いに知る機会が増えて、互いに自分たちの常識を見直すようなことになっていけばうれしいです。もしそういうことが実現できたら、それは、単に月経の課題解決というだけでなく、成長や年齢に応じた、包括的なジェンダー教育、人間教育の一環としての月経教育の実現にもつながっていくことと期待しています。

キャンパスでの生理用品設置実験の準備風景2021
そのためには、社会全体はどんな取り組みをしていけばいいでしょうか。

小國

まず老若男女が、月経を巡るさまざまなことについて語ったり知ったりできる機会を増やすことが大事だと考えています。とくに月経は、小中学生の頃から更年期を迎える50代まで、人生の半分くらいに関連する身近な現象です。そう考えると、結婚して、妻や娘と関わる夫、父といった立場の男性もさまざまなことを知ってほしいです。そこで私たちの研究グループでは、「月経について話そうという地方自治体や学校があれば、講演などでお手伝いしますからぜひ声をかけてください」というPR活動も始めています。老若男女が月経について話せるようになれば、男女の関係、ジェンダー課題の解決、女性の社会進出、女性の健康支援など、いろんなことが変わるきっかけになると思います。そう考えると、大人として自分の事を語れる世代を対象とする大学教育において月経教育を扱う意義は大きいと手ごたえを感じます。その一環として、ゼミ活動では「月経を語ろう」プロジェクトと銘打って、調べ学習やキャンパス内の生理用ナプキン設置実験、アンケートなどを行ってきました。これからも学生たちと、かれらにとっての「等身大の月経教育」について考えていきたいです。月経教育は、すべての世代、国や地域を問わず広くひらがなの「ふくし」をめざす云顶娱乐棋牌_云顶娱乐网址¥app下载官网にとても親和性のある課題だと思います。率先して大学の施設でナプキン設置を実現したり、語る機会を増やすなどの取り組みを本学が実現していけたらと切に願っています。

※生理の貧困とは、生理のための衛生用品や教育、衛生施設、そして廃棄方法に対して十分にアクセスできない状態のこと。

ユニ?チャーム(株)のチャレンジ

ユニ?チャーム(株)は、衛生用品の大手メーカー。赤ちゃん用の紙おむつから生理用品、大人用の紙パンツ、そしてペットケア用品まで多様な商品とサービスを通じて、人々の快適な生活を支え続けています。

生理について気軽に
話せる文化を醸成し、
社会で活躍する
女性を応援していく。

ユニ?チャーム株式会社

本社事務所:東京都港区三田3-5-19
住友不動産東京三田ガーデンタワー

https://www.unicharm.co.jp/ja/home.html

話そう、知ろう。生理のこと。
「ソフィ みんなの生理研修」を展開中。

 生理用品を購入すると紙袋などに入れられるのが一般的ですが、生理は隠すものでも恥ずかしいものでもないはずです。そこで、ユニ?チャーム(株)が2019年に立ち上げたのが、「#NoBagForMe(紙袋はいりません)」プロジェクト。紙袋を断ることは選択肢の一つであり、紙袋が欲しいかたの価値観を否定する意図はありません。もっと気軽に生理について話し合える社会をめざし、「話そう、知ろう。生理のこと。」というスローガンを掲げて活動を展開してきました。その活動の一環として、2020年から企業や団体向けの「ソフィ みんなの生理研修」を実施。生理に関する知識向上と職場における相互理解を促進することを目的に、生理の基礎知識や多様な生理ケアの選択肢があることを伝えています。すでに約450の企業や団体で受講され、「生理について考えるきっかけになった」「生理休暇が取りやすいように社内制度を改善した」「会社のトイレに生理用品を設置するようにした」など、多くの反響を得ています。また2023年には、女子高校生の団体と協力して、「ソフィ みんなの生理研修」を中高一貫校(共学)で実施。生理期間中の女性への対応についてロールプレイング研修を行ったところ、男子生徒が生理痛の女子生徒に温かい飲み物を渡すなどして思いやる場面も見られ、性別を問わず生理教育を実施する大切さを実感しました。この実績を活かし、今後はさらに教育機関での研修に力を入れて、男性にも生理について知ってもらえるよう働きかけていく方針です。

女性の社会での活躍を
インドをはじめアジア諸国で支援。

同社はまた、海外でも精力的に生理教育を行っています。とくに力を入れている地域がインドです。インドの農村部では経血は不浄なものという考えが根強く、生理期間中に女性が隔離される風習なども残っています。そうした人々に正しい衛生知識を提供するために、2013年から女子生徒を対象に初潮教育をスタート。その活動を一歩進めて、2021年、現地のNGO(非政府組織)と協力し、女性起業家の創出を目的とした「Project Jagriti(ジャグリティ:目覚めの意)」を立ち上げ、女性の経済的自立を促進してきました。具体的には、起業家を志す女性に、ソフィの生理用品や日用品を販売するショップの運営を任せ、継続的な収入が得られるよう支援するもの。すでに約300人の女性起業家を育て、その起業家を中心に農村部の女性に生理に関する正しい知識を広げる啓発活動も推進しています。

同社では現在、インドのほか、中国、台湾ー大中華圏、インドネシアなどアジア各国で初潮教育を行っていますが、今後さらにアフリカ諸国へも活動を広げ、世界中の女性が自分らしく生活できる社会の実現に貢献することを目指しています。

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