#62 スポーツを通じた地域貢献
地域を応援し、
地域から応援される
サッカー部をめざして。

云顶娱乐棋牌_云顶娱乐网址¥app下载官网付属高等学校
髙橋 駿介
サッカー部男子顧問?サッカー部女子監督
髙橋駿介先生は、云顶娱乐棋牌_云顶娱乐网址¥app下载官网付属高等学校の英語科教員のかたわら、サッカー部男子顧問、サッカー部女子監督として、日々、生徒たちの指導に取り組んでいます。先生に、サッカー部の地域貢献活動について話を聞きました。
社会課題
懸念される部活動の衰退。
活動の維持に必要なものは…。
少子化の進展に伴い、運動部活動数、運動部員数は減少傾向にあります。スポーツ庁が委託した調査「中体連?高体連?高野連に加盟する生徒数等試算」(2019年3月)では、人口推計結果から今後30年間(2048年度まで)の部活動人口を推計すると、ピーク時の2009年から2048年には約30%が減少。チームスポーツでは半減以上となる競技も存在すると報告されています。
中学や高校における部活動や体育の授業は、体を動かすことの楽しさや運動習慣の大切さを理解したり、集団での協調性や目標達成への努力の経験などを学ぶ貴重な機会でもあります。今後、部活動を持続していくには、学校という枠組みにとらわれず、「地域の子供は、学校を含めた地域で育てる」という広い視野に立って、考えていくことが必要不可欠です。たとえば、多世代にわたる住民スポーツサービスの充実を図る地域のクラブチームやスポーツ施設の運営など、子どもたちがスポーツを続けられる環境を保ち続けられるよう、地域?学校?行政が連携した新しい取り組みが始まっています。
参考?引用:
INTERVIEW
はじまりは、「後輩にサッカーを教えよう」。
最初に、云顶娱乐棋牌_云顶娱乐网址¥app下载官网付属高校のサッカー部の概要について簡単に教えてください。
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髙橋
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「知多から全国へ」を合言葉に、全国区のサッカー部になるために日々、トレーニングを重ねています。また、地域に根ざしたクラブとして、地域の子どもから大人まで、サポーター?ファンになってもらえる「TEAM」をめざしています。現在、男子は70人強、女子は15人ほど所属(2024年6月現在)。男子は3チームに分かれて、それぞれさまざまなリーグに参加しています。
そのサッカー部が地域貢献を始めたのは、どのようなきっかけからですか。
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髙橋
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4年前、当サッカー部の鵜飼建吾監督が、「母校に行ってサッカーを教える活動をやってみよう」と提案したのが始まりです。その根底には、先ほど言いましたように、地域に根ざしたクラブでありたいという思いがあったと思います。初年度は、美浜町?野間中学校、美浜町?河和中学校、南知多町?内海中学校(現?南知多町?南知多中学校)の3校を、サッカー部員が4人1組で訪問。部員たちが考案した練習メニューにそって、1?2時間程度、中学生に技術指導をしました。それはとても好評で、中学校の顧問の先生から「非常にありがたい、もう1回ぜひお願いします」という言葉をいただきました。これまでに、知多市?中部中学校、阿久比町立阿久比中学校も加えた5校を訪問し、技術指導を行なってきました。そこで教えた中学生が本校に入学してくれるケースもあり、縦のつながりができたこともうれしい収穫です。

多様に広がる、地域貢献の取り組み。
なるほど。それは素晴らしい取り組みですね。
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髙橋
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ええ。その翌年から地域のスポンサー企業がついてくださるようになり、現在はスポンサー企業主催大会の運営補助なども担っています。具体的には、知多半島の?学?サッカーチームを対象とした株式会社まるは主催「まるはカップ」、知多半島の中学?を集めた上野?業株式会社主催「ウエノカップ」の運営をサポートしています。そのほか、名古屋グランパスのホームスタジアムである豊?スタジアムに来場される?椅?利?者のサポートを行ったり、女子においては、?2回、実施されている「知多なでしこスクール」の運営に協?したりしてきました。
非常に幅広い活動ですね。
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髙橋
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そのほか特徴的なのは、サッカーとは関係のない分野でも活動していることです。たとえば、スポンサーであるPlus Fukushi株式会社が運営する住宅型有料??ホームを年4回訪問し、部員が考案したレクリエーションを実施しています。また、地域の保育所を訪問して、子どもたちと一緒に遊ぶ活動も始めました。部員に話を聞くと、福祉施設を訪問する活動が一番緊張すると言っていますが、とてもいい経験を積んでいるのではないかと思います。逆に、福祉施設の方々からは「ぜひ試合、見に行かせてください」とサッカー部の活動に興味をもっていただいています。

新しい自分の「ゴール」を見つける体験。
地域貢献活動は、生徒にとってはどのようなメリットが得られるのでしょうか。
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髙橋
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いろいろあると思いますが、一つは経験値が上がることです。今の子どもたちは、家にいるだけで映画もゲームも旅行の動画も楽しめます。最近はコロナ禍で閉じこもっている期間もありました。そんな子どもたちが、このような活動を通じて、学校で会う人以外と関わることで人間としての幅が広がると思っています。また、地域貢献活動はサッカー部のトップチーム以外の部員が中心になって行っていますが、彼らが自信をつけるきっかけにもなっているように思います。サッカーにおいては、当然、能力や技術が優れた選手が試合に出ることが出来ます。ありがたいことに部員数が増えてきた中で、メンバーに選ばれない選手も存在します。そんな中で、地域貢献活動を通じて自信を得た部員たちが、リーダーシップを発揮し、試合でチームメイトを鼓舞する姿や、プレー以外で部の運営に貢献する場面も見えるようになりました。
資格を取得している生徒さんも多いと聞きました。
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髙橋
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はい。サッカー部???徒は、全員、指導者資格の?種である「JFA公認キッズリーダー」の資格を取得しています。キッズリーダーとは 10 歳以下のキッズ達を対象にした JFA(日本サッカー協会)公認指導者のことです。この資格取得で得た知識を活かして、指導者として、地域のサッカースクールや、普及活動に関わっています。こうした体験を通じて、サッカーの指導に面白さを感じて、指導者をめざしている子もいます。男女問わず、卒業生のなかには、中学校のクラブの指導者や小学生を教えている子もいますし、進路につながる部分も大きいのではないかと考えています。

サッカーとの関わりが、高校卒業後も続いていくのですね。
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髙橋
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そうですね。中学?高校生ぐらいになると、多くの人が、その後のサッカーとの付き合い方を考えるようになります。私も小学校からずっとサッカーをやってきて、中学ではクラブチームで、高校では部活動をしてきましたが、最終的には、選手ではなく、指導者としてサッカーに関わりたいという考えもあり、高校教員をめざすことになりました。同じように、サッカーをずっとしてきた子どもたちが他の進路を選ぶにしても、人生のどこかにサッカーを置いて、自分なりの人生の「ゴール」を見つけていってくれたらうれしいですね。みんな、サッカーがすごく好きで、ずっと続けたいと思っているでしょうから。
あたたかい知多の風土とともに、これからも。
地域貢献活動を進めるうえで、この地域の特色についても何かお感じになりますか。
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髙橋
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知多半島の人はとてもあたたかいですね。たとえば、市町村のスポーツ教室に電話して「ちょっと高校生をスポーツ教室の活動に関わらせてください」というと、私たちの趣旨に耳を傾けてくださり、快く「お願いします」と言っていただけます。だからこそ、この地域で、サッカーを通じて様々な活動に取り組むことは、意義のあることだと思います。また、部員たちもすごく熱い地元愛をもっている子が多く、その気持ちが地域の人にも伝わるのだと思います。
最後に、これからのサッカー部の活動や地域貢献活動について、一言お願いします。
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髙橋
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これからも知多半島の皆さんに応援していただけるサッカー部でありたいですし、地域を応援できるサッカー部として活動を広げていきたいと考えています。サッカーという競技については、最初に話しましたように「知多から全国へ」行くことがサッカー部としての夢です。一方、地域貢献活動については、地域の皆さんに「日福と関われば何か面白いぞ」「日福サッカー部と関われば楽しい」と思っていただけるような活動を続けて、この地域を盛り上げていきたいですね。将来的には、競技を問わず、この学園に地域の人が集まってスポーツを楽しむ、そんな生涯スポーツの中核を担っていけたらいいなと考えています。

愛媛県立三崎高等学校のチャレンジ
愛媛県立三崎高等学校は、四国の最先端、佐田岬半島にある伊方町唯一の高校。各学年2クラスずつ、合計155名(2024年5月1日現在)が学んでおり、そのうち約3割は県外からの入学です。美しい自然のなかで、生徒たちはそれぞれの個性を活かし、のびのびと学習活動を行っています。

過疎化、人口減少の進む
伊方町で芽生えた危機感。
三崎高校の特色の一つが、全校生徒が地域の人々と一緒に活動する「SENTANプロジェクト」です。この取り組みが始まったのは2015年度。愛媛県の土曜活用推進事業に指定されたことをきっかけに、当初は土曜日を利用して地域の探究活動をスタート。近隣のレストランのシェフを招いて魚料理を学んだり、伊方町を探索して地域の魅力や課題を考えたりする活動を行いました。そのなかで生徒も教師も、過疎化や人口減少の進む伊方町の現状を改めて認識し、「このままでは町の存続が危ぶまれる」という危機感を共有。土曜活用推進事業が終了した後も、一般の授業に地域を学ぶ科目を組み入れ、地域活動を発展させてきました。具体的には、1年生はまず「未咲輝学」という授業で地域について学び、2、3年生になると自分の興味あるテーマを決め、グループ活動を推進。現在、約30のグループに分かれて探究活動を繰り広げています。

生徒にとっても、地域の人にとっても
大きな収穫が得られる地域活動。
「SENTANプロジェクト」の研究テーマは、地域の特産品を活かした商品開発、地域の魅力を発信する動画制作、地域の生き物の調査研究など多岐にわたります。たとえば、三崎高校のあるダイダイを用いたマーマレードの商品開発では、毎年、ダルメインWorldマーマレードアワード&フェスティバルに出品し、過去に優秀な成績を収めました。また、地域の郷土芸能の保存活動でも若い力を発揮しています。伊方町三崎地区では江戸初期から秋祭りが受け継がれ、唐獅子、五ツ鹿踊り、稚児の舞、四ツ太鼓などが奉納されています。しかし、これらはいずれも後継者不足が課題でした。そこで、三崎高校の生徒たちが手を挙げ、郷土芸能を継承することに。少子高齢化で神事が途絶えていた各地の集落で稚児の舞を披露するなどして、地域の人たちから非常に喜んでいただいています。
こうした活動を通じて、生徒たちは地域の人から感謝される喜びを経験し、大きな充実感や達成感を得ています。また、地域の人と一緒に取り組むことで、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力も習得しています。同校を卒業した生徒の大半は県外へ進学、就職していきます。しかし、この3年間で得た成功体験があれば、地域の応援団としてこれからも伊方町とのつながりをもっていくことが期待されます。同校では今後も、高校生と地域の人たちが一緒にいろんな活動をする日常が当たり前の風景として根づいていくように、地域の探究活動を着実に続けていく計画です。

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