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総合政策学 (保) |
単位数 | 学年配当 | 開講形態 | 教員名 |
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4 | 3 | 通年 | 長 沼 建一郎 |
テ|マ | 政策の立案・決定・執行プロセスの仕組みと問題点を理解する |
講義のねらい |
本年度より開講となる科目である。 本講義では、 およそ政策というものが、 どのような領域において、 どのように立案・決定され、 執行されるのかについて、 その理論的枠組みおよび基礎的な概念について、 一通り説明することを目的とする。 総合政策学と題されているが、 これを聴講すればすべての政策について分かるようになる、 というような夢のような科目であるはずがない。 むしろ逆かもしれない。 講義で扱う内容についてのイメージをつかめるように、 下記の文献を挙げておく。 一年間の講義では、 これらの文献の内容をシャッフルして扱うような形になると思う。 宮川公男 『政策科学の基礎』 東洋経済新報社、 1994 年 足立幸男 『公共政策学入門』 有斐閣、 1994 年 スピッカー 『社会政策講義』 有斐閣、 2001 年 政策科学へのアプローチとしては、 行政学の応用分野としての 「政策学」、 経済学の応用分野としての 「公共経済学」、 法律学の応用分野としての 「法政策学・立法学」 などの研究あり、 多様な議論が展開されてきている。 したがって本講義においても、 関連する社会科学の方法論 (政治学、 法律学、 経済学等) をある程度用いることになろう。 社会福祉をはじめとする実際的な領域への適用・応用についても言及するが、 全体としては、 政策にかかる理論的な枠組みについての説明が中心となる。 なお可能であれば、 具体的な政策領域にかかるゲストスピーチの機会も設けたい。 |
講義のながれ |
1 . 総合政策とは何か ((1)政策サイクル、 (2)市場の失敗、 (3)公共性) 2 . 政策の意思決定の方法と過程 ((1)立法過程、 (2)行政過程、 (3)司法過程) 3 . 公共政策の策定と決定過程 (1) 政策決定モデル ((1)政治学モデル、 (2)合理的モデル) (2) 政策プロセス研究 ((1)分析的パラダイム、 (2)政策の窓) (3) 政策の選択 ((1)合理的意思決定、 (2)個人選好と社会的選択) 4 . 政策と政治・経済 ((1)イデオロギー、 (2)政治経済体制) 5 . 政策の評価 ((1)評価基準、 (2)政策評価ガイドライン) 6 . 政策と財政 ((1)予算、 (2)税制) 7 . 政策と地域・自治体 8 . 政策と民主主義 ((1)民主的政治過程の役割と限界、 (2)政治哲学的基礎づけ) 9 . 政策とソーシャルワーク ((1)福祉官僚制と専門職、 (2)ストリートレベル官僚制) 10. 社会福祉政策の動向 11. 保健医療政策の動向 12. その他の領域への適用事例 (消費者保護政策、 環境政策、 雇用政策 他) (※内容、 順序等は適宜変更することがある。) |
学習条件・履修上求められるもの |
説明内容の表面だけにとらわれず、 基本的な考え方を理解することが重要である。 毎回の出席は取らない予定だが、 決められたテキストに沿って進めるわけではないので、 毎回講義に出席し、 真剣に取り組まないと、 講義内容を理解するのは難しいと思う。 また他の科目との間がやや薄いので、 一定の自習 (予習・復習) を行うことも必要であろう。 |
成績評価 |
年度末に筆記試験を予定している。 あわせて前期末に確認テストを行う予定。 |
テキスト | 参考文献等を適宜指定する。 |
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