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生涯教育計画 |
単位数 | 学年配当 | 開講形態 | 教員名 |
---|---|---|---|
4 | 3 | 通年 | 牧 野 篤 |
テ|マ | 多文化社会と生涯学習 |
講義のねらい |
「多民族共生・多文化共存」 が叫ばれて久しい。 私たちが生きる日本社会の日常も、 それを理解するためのキーワードが 「多文化」 であるかの様相を呈している。 しかし、 私たちは 「多文化主義」 について、 きちんとした理解をもっているのであろうか。 この講義では、 多文化主義とは何か、 多文化主義政策と日常の生活実践との関わりとはどういうものであるのか、 多文化主義の抱える問題とは何か、 などの課題を、 多文化主義政策を世界に先駆けて導入したカナダを例に考察するとともに、 日々 「多文化」 化の度合いを深める日本社会において 「異質」 との共存をどのように考えたらよいのか、 生涯学習の視点から、 受講生一人ひとりが、 多文化主義や異質との共存についての具体的なイメージを形成することと目的とする。 |
講義のながれ |
概ね、 以下の内容から構成する。 各内容に 3〜4 時限をあてる。 第 1 部 多文化主義の教育とは何か 1. 多文化主義と近代国家−人間を均質のものとみなす近代の理念と多文化主義との関係を問う。 多文化主義成立の時代的背景とは何か。 2. 多文化主義政策とは何か−多文化主義が政策として採用されるとはどういう意味をもつのか。 日常生活の関わりを問う。 3. 多文化主義と学校教育−多文化主義教育先進国・カナダの学校現場から、 その意義と抱える問題を考察する。 4. 多文化主義と民族・文化−多文化主義は 「万能」 か。 理性主導の多文化主義と日常生活における合理性=非理性との関わりを考える。 第 2 部 日本社会の変容と生涯学習 1. 地方分権・規制緩和の論理 2. 自己責任・自己決定の論理 3. 地域社会における生活主体の回復 4. 地域社会における生活と 「異質」 との共存 第 3 部 生涯学習と多文化主義 1. 多様性の時代を生きるとは 2. 生涯学習における多文化のあり方 3. 多様性・異質性を保障し、 共生する地域社会のあり方 |
学習条件・履修上求められるもの |
この講義を聴講し、 学ぶことの意味を自分なりに考えながら出席して欲しい。 |
成績評価 |
授業期間中に、 適宜、 レポートなどの提出を求める。 |
テキスト | 牧野篤 『多文化コミュニティの学校教育−カナダの小学校より−』 学術図書出版社、 1999 年 新海英行・牧野篤編 『現代世界の生涯学習』 大学教育出版、 2002 年 |
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