視察の経緯
本事業「協働型サービスラーニングと学びの拠点形成」は、文部科学省の平成20年度「質の高い大学教育推進プログラム」の一つとして採択された。
国内の先進事例に学ぶため、2008年11月および2009年3月に初年次教育で実績を持ち、現代GPを実施してきた関西国際大学との意見交換の機会を持ち、この間の取り組みをヒアリングした.また2008年12月には,立命館大学サービスラーニングセンターへの視察を通して、取り組みの成果や課題について知ることができた。
それらを踏まえながら、実際にこの教育プログラムの発祥の地であり、すでに長年にわたる蓄積があるアメリカの実情を直接把握することにした.そこで先進事例として、3月に米国ワシントンDC(メリーランド大学、ジョージメイソン大学、ジョージタウン大学、全国?地域サービス連邦公社等)を訪問することとした。
視察目的
サービスラーニング教育プログラムは、それぞれの大学のミッションや教育目標などにより、学びの形態や力点の置き方が異なる.このため、すでにサービスラーニングプログラムに実績のあるワシントンDCを中心とした3大学への視察を行い、プログラムの内容や評価、あるいは地域との連携システムを中心にヒアリングを行う。
視察先
- メリーランド大学
- Maryland University : http://www.maryland.edu/
- ジョージメイソン大学
- George Mason University : http://www.gmu.edu
- ジョージタウン大学
- Geogetown University : http://www.georgetown.edu/
- 全国?地域サービス連邦公社(サービスラーニングを推進する米国の機関)
視察先は、本プログラムアドバイザー村上徹也氏(日本青年奉仕協会調査研究員)が、2002年から2004年にかけて所属した全米ボランティアセンターのキャッシー?デニス(ボランティア活動国際推進協議会北米代表)とケア?アレン(ボランティア活動国際推進協議会元会長)両名の視察コーディネートを受けた。
視察期間
2009年3月23日(月)~3月25日(木)
具体的な成果
具体的な成果は3点ある.第一にオーソドックスなカリキュラムや具体的な学生の活動が分かり、丁寧に構造化された教育モデルとして位置づけていく内容が認識できた。また、本学で検討しているプログラムについての方向性が、サービスラーニング本来の理念に沿っていることが確認できた。
第二に、本学部としての教育目標を踏まえて、大学4年間の教育体系の中でサービスラーニングをどう位置付けていくのか、ビジョンを持つことの必要性を痛感した。
第三として,学生たちが「実感の持てる教育実践」として評価基準の項目などを示したリフレクションの枠組みを、学生の内発性を十分に大事にしながら、構想していく重要性が認識できた。